あらすじ:
ドーナツショップでドーナツを選んでいたトキオは、カレンに呼び出されて1898年のニューヨークに出発した。ドーナツの匂いにつられてドーナツショップで食事をしていたトキオたちは、たまたまドーナツの取材に訪れたシートンと遭遇して、シートン動物記がドーナツ記だったことが真歴史だと知る。トキオたちはシートンの取材に付き添うのだが、一軒だけどうしても取材できないドーナツ店「ミセスドーナツ」があって、ドーナツ記を完成させるためにはその店を取材する必要があると聞かされる。取材拒否のミセスドーナツを取材するため、シートンはニューヨークドーナツフェスティバルに出場することを決意して、一方のアクダーマも真歴史を阻止するため参加することになった。

そしてフェスティバル当日、ドーナツ王の称号を得るためには三人一組で出場する必要があったため、シートンはトキオたちとチームを組み、アクダーマもゼンダーマと偽名を使って大会に参加、それぞれ順調に勝ち抜いて決勝で対決することになった。決勝はドーナツ大食い競争で、トキオとカレン、アクダーマは猛烈に食べ続けるのだが、何故かシートンは浮かない顔で食べようとしない。カレンとビマージョが場外乱闘を始めてドーナツが床に落ちると、シートンは「ドーナツは争いの道具じゃない」と辞退を宣言。アクダーマが優勝となるのだが、ミセスドーナツ店主がシートンの心意気に感動して取材許可を出したため無意味になってしまい、力ずくで動物記を完成させるためスキャン銃でドーナツメカを作り出した。

トキオたちはメカブトンを呼び出して応戦するが、大量のドーナツ爆弾をキャッチしたため身動きが取れなくなってしまう。シートンが追加のドーナツ爆弾をキャッチした隙に「本日のスーパードッキングルーレット」を起動すると、サソモビルが救援に現れて、サソスピアでドーナツメカを攻撃。本物のドーナツだった外装が剥がれて混乱に陥った隙に、スーパードッキングしてボカンマンモスに変身して、全てのドーナツ爆弾を投げ返して勝利した。

ミセスドーナツの取材を終えたシートンはドーナツ記を出版。カレンはそのお礼として、狼王ロボの首輪についていたダイナモンド(真歴史)を受け取り、ポーズを決めると未来に帰還した。

同じく未来に帰還したアクダーマは、第14倉庫課に大量のドーナツを持ち帰っていたが、流石に食べ過ぎたためうんざりしていた。そこにオヤダーマが現れると「ならもっと食べるダーマ」とアクダーマの口に透明のチューブを差し込んで、強引にドーナツを食べさせるのであった。


真歴史:シートンドーナツ記を完成させる。

*ゲストキャラクター
シートン:大塚明夫
ロボ:麦穂あんな
頑固親父:山本格
ドーナツ組合会長:杉崎亮
司会女性:佐々健太
警官たち:拝真之助、村上裕哉、手塚ヒロミチ


善玉メカ:メカブトン、サソモビル(ボカンマンモス)
悪玉メカ:ドーナツメカ

コクピットメカ:
シュウマイメカ「ドーナツもいいけど、またライシュウマイ!」

おしおき:透明なチューブを口に差し込んで強引にドーナツを食べさせる

視聴率:4.9%




感想:
今回は第2話並みにオーソドックスなお話でした。逮捕しちゃうぞと孤独のグルメのパロディに、ミスタードーナツの宣伝を組み合わせた感じで、特に盛り上がりもなく、盛り下がりもなく、メカ戦もあっけなくて、無難な感じにまとめた印象です。

そう感じてしまう一番の理由は、説明的セリフの多さにあったと思います。冒頭のシートンの紹介に始まって、ドーナツを食べては薀蓄を語るという繰り返しに、ドーナツの作り方説明と、ギャグの要素のない淡々とした進行が地味で物足りなさに繋がっています。

シートンのドーナツレポートは、孤独のグルメ風のナンセンスでシニカルな笑いを狙ったと思いますが、ボカンシリーズならミスター味っ子の味皇さまレベルのオーバーリアクションの方が似合いますし、味っ子アニメ版監督だった今川泰宏さんはヤットデタマンに演出として参加していた上に「家具屋の一人息子の今川君」として作品にも登場していたわけで、そちらをインスパイアした方が大人ファンへのアピールになっていたと思います。メカ戦も通り一遍やりました、みたいな地味さでしたし、ピンチに見えないのにピンチと言われても説得力がないので、もっと派手なアクションを期待したいところです。ドーナツの話なのにトキオの嘔吐シーンがあったり、食べてる最中に「リョーカイカイ」と尻を向けて掻いたりと、下品な演出が多かったのもマイナスです。

最後にもう一点。シートンは動物記ではなくドーナツ記を書いたわけですが、それでもトキオは子供の頃にシートン動物記とされる書物を読んでいるわけで、作品自体は存在していることになります。トキオはドーナツ記だったことにショックを受けていますが、実際に狼王ロボの物語を読んでいるわけで、じゃああの本は誰が書いたのか、という当然頭に浮かぶ疑問を全く気にしていないのは不自然です。

現代に書物が残っている作品の場合、作家とされる人物が書いたことが否定されても、その作品自体はきちんとこの世に存在しているわけで、それを執筆した本当の作者がどこかに存在することになります。もしシートンが書いたのが間違いだというならば、真歴史として調査すべきは「シートン動物記の本当の作者の名前と、何故その名前が隠蔽されてしまったのか」であり、偽作者が執筆した後世に何の影響も与えていない本を調査しても何の意味もありません。

こういう部分を見ても、やはりスタッフが真歴史を制御しきれていない印象を受けます。真歴史が正しいという前提で動いているのに、何故それが正しいのか未だに根拠を説明してないですし、説明不足の部分を考察で補完すると粗ばかり目立ってしまい、今後が不安です。


*登場人物について

トキオ:紫色の液体を吐き出す変態。第8話にしてようやくまともに搭乗できた。

カレン:トキオをジェットコースターに載せて喜ぶドS。婦警コスプレがルージュに似ている。

シートン:「ドーナツは争いの道具じゃない」と断言するも、取材と称してあちこちの店に突撃して争いを作り出している。

ビマージョ:母親とドーナツ作る姿が夜ノヤッターマンを意識しているように見える。

ツブヤッキー:杉花粉攻撃が地味に悪質。

スズッキー:大食いで大活躍。